2007年3月頃

両親性のE、C、フラーレンを注文していた化粧品工場から「納期が遅れました」と訪問を受けたのです。

「何回粘り直しても、クリームを作るつもりが、水っぽい乳液が出来、そのために納期が遅れた。」という話でした。

つまり、両親性を持つ第2世代のビタミンE(TPNa)とビタミンC(APPS)が多量に入っていたために、後になって考えると、ナノカプセル化し、水っぽくなっていたのです。

※水と油はどんなに混ぜても混じり合って、乳化はしません。

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フラーレンECは瞬時に白くなり、よく混和したものは、48時間後でも分離はありません。

これは油性、水性の両方を持つ皮膚の奥深く到達する原理を示しています。

ただ単に目的地で働く、ビタミンE、ビタミンCとしてだけではなく、水溶性、そして油溶性成分の貴重な運び役となり得たのです。当院のフラーレンECローションを1ccとり、1ccの水と油分を混ぜ合わせると、たちまち牛乳の様に変化します。これは界面活性剤を全く用いずに、乳化も可能であるという。という簡単な実演です。20ナノのカプセルは、表皮基底層を通り抜けて、真皮下に到達します。

これを証明するため、A型ボトックスでナノカプセルを作り、小生の顔右半分に用いた治療があります。

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特に上下眼瞼は、皮膚をうらうちするように眼輪筋が走っています。このカプセルが届けば表情に特徴がでるはずなのです。右の上眼瞼を軽く感じます。そして鏡をみると、左に比べて右の目の黒目部分が多く見えるので、目がパッチリとして、目力がつよく見えます。下眼瞼は、 力を入れると、縦方向のシワを作ります。すっぱい梅干しを食べたような表情です。これも、左は深い縦ジワなのに、右は浅くて、向かって右は縦ジワがあり、左は同様なシワはでません。つまり、注射器を用いないでボトックスが運ばれたことを意味します。→右下眼瞼

あまり分からないほどです。

この作用は、8ヶ月経過した今でも、程度は弱くなっていますが左右差は、はっきりしています。

つまり、この運び屋さんは、糸で包み包むように、自分の何百倍も大きなサイズを、しかもその密閉する力で、一日、室温で放置すると、無力となるようなボトックスをナノカプセル含むクリームにすると、半年経過した今でも効果を 持ちます。ピンポン玉大の世界では、水と水、油と油の接着は、さほど強いものではありませんが、10億分の1の世界、ナノレベルでは、途方もなく強大な力で押し込めている。

これは、酸化や活性酵素から、計りしれない力で遮へいしているマジカルなものです。

表皮や基底層、真皮でピュアとなったビタミンCは抗壊血病作用として発見され、全身の形作っているコラーゲンの合成に欠かせないもの。活性酵素の中和、そして、酸化亢進で多量に作られるメラニン合成の抑制は肌の白さに通じ、コラーゲンが多くなることは、抗シワ効果を表します。